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ドルコスト平均法積立投資初心者新NISA

ドルコスト平均法を口数で検算|積立と一括を3つの値動きで比較

ドルコスト平均法は、購入する金額と間隔を固定する方法です。「安く多く買える」と「利益が出る」は別の話です。架空の投資信託を毎月3万円買い、口数・平均取得単価・最後の評価額の順に確認します。

基準価額は1口ではなく「1万口当たり」に注意

以下の例は手数料、分配金、税金、口数の端数処理を考えません。価格は購入時点の基準価額、3月の評価は3回目の購入直後とします。

購入月 購入金額 基準価額(1万口) 購入口数
1月 30,000円 15,000円 20,000口
2月 30,000円 10,000円 30,000口
3月 30,000円 12,000円 25,000口
合計 90,000円 — 75,000口

計算式は「購入金額÷基準価額×10,000」です。たとえば1月は「30,000÷15,000×10,000=20,000口」。金額が同じなので、価格の低い2月には多くの口数を買えます。

平均取得単価は、価格を単純に足して割るのではなく、次のように計算します。

平均取得単価(1万口)=購入総額÷保有口数×10,000

この例では「90,000÷75,000×10,000=12,000円」です。3月の評価額は「75,000÷10,000×12,000=90,000円」なので、損益は0円です。

平均単価は価格の単純平均以下。でも、それだけでは儲からない

3つの基準価額の単純平均は「(15,000+10,000+12,000)÷3=約12,333円」です。取得単価12,000円の方が低くなります。

手数料・口数の丸めがなく、正の価格で毎回同額を買う場合、平均取得単価は価格の「調和平均」となり、価格の単純平均以下になります。同じ価格が続けば両者は一致します。以前の本文にあった「異なる価格推移ではこの関係が成り立つとは限らない」という説明は、この条件では不正確だったため訂正しました。

ただし、損益を決めるのは「最後の価格が自分の取得単価より高いか」です。上の75,000口を保有したまま価格が8,000円になれば、評価額は60,000円、損失は30,000円です。平均単価と価格の単純平均の比較は、元本割れの有無を示しません。

また、毎回の購入金額を変えたり、費用や整数口数の制約を加えたりした場合は、上の単純な関係をそのまま使えません。

同じ9万円で「積立」と「一括」を比べる

最初に9万円をすべて持っている人を想定します。一括は1月に9万円、積立は1〜3月に毎回3万円を購入します。積立の待機資金に利息はつかないものとし、3月の購入直後に比較します。以下は実際の相場ではなく、違いを確かめるための3つの架空経路です。

値動きの例(1万口の価格) 積立の口数 積立の最終評価額 一括の最終評価額
上昇:10,000→12,000→15,000円 75,000口 112,500円 135,000円
下落:15,000→12,000→10,000円 75,000口 75,000円 60,000円
下落後回復:15,000→10,000→15,000円 70,000口 105,000円 90,000円

上昇する例を検算

積立は30,000口+25,000口+20,000口=75,000口。最後に1万口15,000円なので評価額112,500円です。一括は最初に90,000口買えるため、評価額135,000円になります。上昇中に現金で待機していた分が差になります。

下落する例を検算

積立は20,000口+25,000口+30,000口=75,000口で評価額75,000円。損失15,000円です。一括の評価額60,000円より高くても、積立も損をしています。「一括より損失が小さい」と「損失がない」を区別してください。

下落後に戻る例を検算

積立は20,000口+30,000口+20,000口=70,000口で評価額105,000円。下がった2月にも購入したため、初月に60,000口買った一括より最終口数が多くなります。ただし、買った後に価格が戻るかは事前には分かりません。

3例だけで現実の勝率や最適な購入方法は決められません。これは「結果が価格の経路と購入時期に依存する」ことを確認する演習です。

給料からの積立は、最初に全額ある場合と分ける

比較表は「9万円を最初から持つ」条件です。毎月の給料から3万円ずつ捻出する人は、初月に9万円を投じることができません。将来の収入まで最初から投資できたとする比較は不公平です。

FINRAの解説も、まとまった資金を待機させる場合の機会損失と、収入を得るたびに投資する場合を区別しています。手元にない資金を借りて一括投資する話とも切り離してください。

表計算で自分の購入記録を作る

A列に日付、B列に購入額、C列に1万口当たり基準価額を入れる場合、D列の口数は「B2/C2*10000」です。

  • 合計口数:D列の合計
  • 平均取得単価:B列の合計÷D列の合計×10,000
  • 評価額:合計口数÷10,000×評価日の基準価額
  • 損益:評価額−購入額合計(費用等を別途反映)

実際の明細では約定日の価額、分配金、購入時費用、端数処理を取引先の記録に合わせます。分配金を受け取った場合の総損益は、評価額だけでなく受取額も含めて比較してください。

一定の利回りで将来額を考える場合は積立シミュレーターを使えますが、このページのような毎月異なる価格経路は再現しません。毎月の予算を決める段階では家計から積立額を計算する例を参照してください。

更新記録(2026年9月18日):平均取得単価の説明を訂正し、同じ初期資金・同じ評価日での3経路比較を追加しました。数値例は当サイトの計算で、将来の収益や元本を保証するものではありません。

※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を勧誘するものではありません。 投資判断はご自身の責任で行ってください。